近年、花や観葉植物がインテリアとしてより注目されてきていますね。しかし、寒い冬の季節になると多くの植物は葉や花を落とす時期となり、適切に手入れをしなければ多年草でもそれまでの美しい色合いは失われてしまいます。
そこでおすすめなのが、ドライフラワー。ドライ加工を施すことで、冬でも鮮やかな彩りを楽しむことができます。
本記事では、冬だからこそできるドライフラワーを活用したおしゃれなお部屋作りや、おすすめのドライフラワーをご紹介します。
目次
冬の季節にドライフラワーがおすすめな理由
寒い冬の季節、インテリアとして飾るのに、ドライフラワーはとてもおすすめです。まず初めに、冬にドライフラワーがおすすめな理由についてご紹介します。
アンティークな風合いが冬との相性抜群
加工する前の生花や枝ものは鮮やかで生き生きとした見た目が魅力的ですが、それらをドライ加工することで、一気にシックな雰囲気やアンティーク感のある上品な風合いに変化します。
気候の特性上、冬は他の季節と比べて落ち着いていて、やや哀愁を感じるような景色や雰囲気が特徴的ですよね。この特徴と、ドライフラワーの上品かつややアンニュイな感じをイメージさせる見た目はとてもよくマッチします。
冬の時期のインテリアには、色鮮やかな花や観葉植物ではなく、あえて淡い色合いのドライフラワーを取り入れてみるのがおすすめです。
色を取り入れにくい冬でも彩りを楽しめる
気温がグッと低くなる冬の季節は、多くの植物が葉や花を落とす時期となります。多年草でも耐寒性が低い植物は冬の寒さに負けて枯れてしまうこともあります。
しかし、花や葉が枯れる前にドライフラワーとして加工することで、冬でも部屋に植物の彩りを取り入れることが可能です。
無理にカラフルにする必要はありませんが、植物を使って明るい色合いを取り入れたいと考えている方は、ぜひドライフラワーを活用してみてください。
寿命が長く、手入れも簡単
ドライフラワーの魅力として欠かせないのが、寿命の長さ、そして手入れの手軽さです。
乾燥させたドライフラワーは、寿命がグッと長くなります。ドライ加工をすることでちょっとした衝撃でも損傷してしまうという点には注意する必要がありますが、適切なメンテナンスを続けることで、インテリアとして長く利用することが可能です。
手入れの方法については後述しますが、手入れはそれほど難しくはないので安心してください。
ドライフラワーの作り方
ドライフラワーは、実は自分で簡単に作ることができます。
植物によってはドライフラワーにするのに向き不向きがあったり、作り方に工夫が必要だったりするものがありますが、基本的な作り方はそれほど難しくありません。
下記でハンギング法と呼ばれる簡単なやり方をご説明しますので、参照していただき、必要に応じて追加で調べながらドライフラワーを作成してみてください。
作り方は以下の通りです。
水に浸かっていた部分は切り落とし、形を整える
花瓶などに入れていた花や枝ものを加工する場合は、水に直接浸かっていた部分はあらかじめ切り落としてしまいましょう。こうすることで、より短い期間で乾燥工程を終えることができます。
また、不要な葉や花、枝については乾燥させる前に切り取ってしまうのがおすすめ。乾燥後は耐久性が低くなっているため狙った部分以外も傷つけてしまうかもしれません。
紐で結び、逆さに吊るす
一輪で乾燥させるのも全然ありですが、複数本を束にしたドライフラワーもよく見ます。束にする場合は、輪ゴムや麻ひもなどを使用してまとめてください。一輪の場合も吊るすために必要なので、紐を結んでおきましょう。
準備ができたら、天井や壁などを使って逆さ向きに吊るします。逆さにすることでまっすぐ伸びた形で乾燥させることができ、形崩れを防ぐことができます。
簡単にできて、吊るしている間も見栄えがいいので、とてもおすすめな方法です。
2,3週間放置し、水分を飛ばす
吊るす期間は植物の状態や季節、温度よっても変わりますが、2,3週間程度が多いです。
吊るしている間は特に手を加える必要はありませんが、ライトや日光には十分に注意してください。光に当てることで色あせてしまったり、経年劣化が進んで状態が悪くなってしまいます。より長く、美しいドライフラワーを楽しむためには、光に当てないことが非常に大切です。
完全に乾燥しきったら、これでドライフラワーの完成です。
冬におすすめのドライフラワー8選
ドライフラワーは上記の方法で自分で作成することが可能ですが、テクニックが必要な植物があったり、そもそもドライ加工に向いていない植物があったりと、初心者の方には難しいと感じられる部分がいくつかあります。
そこで、ここでは生花店やドライフラワー専門店で売られている、冬のインテリアとしておすすめなドライフラワーを8つに絞ってご紹介します。
※店によっては販売していない種類もあります。
ミツマタ
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三椏(ミツマタ)と呼ばれる木の枝の皮を剥き、乾燥させたドライフラワーです。
皮を剥いだ後の枝は美しいナチュラルホワイトの色合いをしていて、非常に美しいです。また、名前の由来にもなっている、3本に分かれて伸びている枝には繊細で優美な印象があり、上品な風合いを楽しめます。
色合い、質感含め冬のインテリアとして相性抜群なドライフラワーです。
当サイトでは、純国産のミツマタを使い、職人が細部まで丁寧に加工したドライフラワー「TSUKIGIみつまた」を販売しています。こちらもぜひ一度ご覧ください。
バラ
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深い赤色をした花びらが特徴的なバラは、ドライフラワーにするとより一層冬に合うインテリアへと変身します。
赤色のバラなら、ドライ加工することでやや紫がかった色合いになりますが、これが冬特有の淡い雰囲気と非常によく合います。
淡白になりがちなインテリアに彩りを加えられるのもおすすめポイントです。
たんぽぽの綿毛
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変わり種のドライフラワーとして、たんぽぽの綿毛を紹介します。
あのフワフワとした綿毛も、ドライフラワーとして販売されています。春が印象的なタンポポですが、綿毛は雪を連想させる見た目をしており、実は冬の季節とも相性がいいです。
乾燥後、綿毛を固めて飛ばないようにしている商品が多いですが、加工後も強い衝撃を加えると綿毛が飛び散ってしまうことがあるため、取り扱いには十分注意してください。
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枝ものドライフラワーの代表格、ユーカリ。ドライフラワー専門店なら販売していない店はないくらい有名なので、一番手に入れやすいと思います。
ユーカリは、角度によって銀色がかった色合いの見た目をする、「シルバーリーフ」と呼ばれる葉が特徴的です。シルバーリーフのシックな風合いは、冬の季節ととても相性が良いです。
そのまま花瓶に入れて飾ってもいいですし、枝先にオーナメントなどを取り付けて飾ることもできます。
針葉樹
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ドライフラワー、と聞くと違和感があるかもしれませんが、ドライ加工をしたスギやヒノキなどの針葉樹も、冬の時期によく好まれるインテリアです。
針葉樹は、乾燥させた後も緑色の葉がしっかりと残るため、「永遠の命の象徴」としても考えられています。
インテリアとして飾ることで、深緑の針葉樹の葉がお部屋の中で良いアクセントとなってくれるため、冬の季節では特におすすめ。
ルナリア
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花やドライフラワーになじみがない人はあまり聞いたことがないかもしれませんが、ルナリアという植物を使ったドライフラワーはインテリアとしてとてもおすすめです。
マネープラントという別名もあるルナリアは、開花後にできるさやが銀貨のように見えることが特徴です。しっかりと乾燥させ、種を取り除くことで、さやはオーナメントを思わせる美しい見た目へと変化します。
白い見た目は冬との相性もいいので、おすすめです。
コットンフラワー
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最後に紹介するのは、王道コットンフラワーです。
フワフワとした枝先の綿は雪のような見た目をしており、冬の季節にはぴったりです。しっかりとした枝には耐久性があり、丁寧に手入れ、管理すれば長期に渡ってインテリアとして楽しむことができます。
こちらも生花店やドライフラワー専門店でよく売られている商品なので、最初の1本としても買いやすいドライフラワーだと言えます。
冬の部屋を魅力的にするドライフラワー活用事例
続いて、ドライフラワーを活用した冬を意識したインテリア事例をご紹介していきます。ドライフラワーを購入したことがない方はどのように使うかイメージしにくいと思うので、ここの事例を参考にしてみてください。
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部屋自体はモダンな印象がありますが、冬服は落ち着いた色が多く、その色合いとドライフラワーがマッチしていますね。
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複数本の枝ものドライフラワーを組み合わせたインテリアです。写真に写っている情報だけだと、この部屋自体は非常にシンプルな印象がありますが、その中でドライフラワーの存在感が際立っています。
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針葉樹の枝を上手く組み合わせて、小さなツリーを作っていますね。とても可愛らしいです。クリスマスのインテリアとしても活用できそうです。
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たくさんの種類のドライフラワーが飾られていますが、色合い自体がシンプルなので、それほどごちゃごちゃとした印象は受けません。
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様々な種類のドライフラワーを、一列に並べてアートのように楽しんでいます。お部屋の色合いと合っていて素敵です。
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色違いのコットンフラワーが2本飾ってあるだけですが、それだけでお部屋に柔らかい印象を与えています。茶色のコットンフラワーは最近よく見ますが、ナチュラルな色合いのインテリアとの相性がとてもいいですね。
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こちらもドライフラワーがアーティスティックに飾られています。ドライフラワーも素敵ですが、フラワーベースが個性的でとてもいい味を出しています。フラワーベース次第で印象はガラッと変えられます。
ドライフラワーの保存方法、お手入れ方法
それでは最後に、ドライフラワーの保存方法やお手入れ方法についてご紹介していきます。
ドライフラワーのメンテナンスはそれほど難しくはありませんが、注意しなければ劣化を早めてしまうポイントがいくつかあります。
下記については十分注意してください。
湿度を避ける
ドライフラワーは湿度にとても弱いです。湿気を吸収しやすく、多く吸収してしまうと全体が柔らかくなってしまい、形が崩れてしまうかもしれません。また、花や葉の色が変わってしまうこともあります。
さらに、種類によってはカビが生えやすいものがあり、湿度の高い場所に置くと一瞬にしてカビが繁殖してしまうこともあります。
冬はカラッとしているのでその点は安心できますが、場所によっては除湿器や空調を効かせて湿度を管理しましょう。
強い光を避ける
ドライフラワーは光に弱いという特徴もあります。
ライトや日光の光を長時間浴びてしまうと、質感が柔らかくなってしまったり、逆に硬くなってしまったりして、壊れる原因となってしまいます。
また、湿度同様光によって色が変化してしまう可能性もあります。
日常生活を送るうえで使用するライト程度なら問題ありませんが、直射日光や強いライトが当たり続ける場所に置くのは避けた方がいいです。
定期的にメンテナンスを行う
手入れがほとんど必要ないとはいえ、長く使うならメンテナンスは定期的に行いましょう。
メンテナンスといっても、具体的には花や葉に付着しているゴミ、ほこりを払う程度で問題ありません。入念に手入れしすぎると、逆にドライフラワーを傷つけてしまうことに繋がりかねないので、ほどほどに掃除をするのがいいでしょう。
ドライフラワーは冬の季節と相性抜群!
今回は冬こそドライフラワーを飾って上品なお部屋を作りましょう、というテーマで記事を書いていきました。
ドライフラワーというものが生まれた起源には様々なものがあるようですが、その一つには「冬でも花を楽しみたい」という想いがあったそうです。冬に花を楽しむために生まれたドライフラワーは当然冬のインテリアとの相性は抜群です。
ぜひ冬の季節に合うおしゃれなお部屋作りに、ドライフラワーを活用してみてください。
下記記事では、ドライフラワーに限らず枝ものインテリア全体を対象にさらに詳しく解説しています。最近は枝ものインテリアの人気が高まってきているので、ぜひこちらもお読みください。